今回は40代男性に身に着けてほしい腕時計の選び方とおすすめの時計ブランドを紹介する。

40代男性が選ぶ腕時計の価格相場について
職場で役職を与えられたり重要案件を任されたりすることの多い40代男性は、その勤続年数、経験、スキルに応じて20代と比べて給与額が増えてくる。

収入が安定し、金銭的にも余裕ができるため、20万、30万円を超える時計を購入する傾向が高まるのもこの年齢だ。人によっては100万円以上の腕時計を購入するケースも珍しくない。

たしかに、値段の高い腕時計ほど所有者のステータスは高まる傾向にあるが、無理に背伸びしなくても良い。基本的には好きな1本を選びたい。

もっとも、職場の環境や服装など、TPOに合わせて選びたいという40代もおられることだろう。

高額な時計1本に絞るより、複数の時計を所有することで「シーンごとに使い分ける」という選択肢もある。

また、腕時計というものはメンテナンスしながら長く使えるアイテムだ。身の丈にあっているモデルの中から長年使えるものを探すのが40代の時計選びには重要と言える。

40代男性が着用する高級腕時計の選び方
腕時計は、その人の個性や魅力をもっとも引き立てるアイテムだ。そのため、使用する場所を考え、用途にあった腕時計を2本以上持っている40代男性も珍しくない。

ここではプライベート、ビジネスなどのシーンごとに40代男性に適した腕時計の選び方を紹介していく。

ビジネスシーンに着用する腕時計
ビジネスウォッチはスーツとの相性が大切だ。上質なスーツにカジュアルな腕時計では40代に求められる、スマートでゆとりのある印象が損なわれてしまう。

また本来、スーツにはレザーストラップの方が好相性だが、近年では金属製のブレスレットタイプを合わせることも一般的になった。メタルブレスレットはレザーストラップに比べて堅牢で、耐久性にも優れるため、定期的な交換の必要がない。

さらに、年齢にふさわしい品格やスーツとの合わせやすさを考慮すると、ビジネスシーンに合わせる腕時計は厚すぎない方が望ましい。目安としては、15mm程度までの厚さに抑えられたケースの腕時計が良いだろう。

プライベートで着用する腕時計
仕事用の時計と休日の私服で着ける腕時計を分けるのも楽しいものだ。

40代の場合、ビジネス用途以外で使う腕時計を選ぶ際も、カジュアル過ぎず、適度な上品さを感じさせるモデルが好まれている。

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どんなコーディネートにも合わせやすい1本を選ぶなら、装飾が控えめでシンプルな腕時計を選ぶのがベターだろう。

文字盤のカラーについても、黒、ネイビー、ブラウンといった主張を抑えた色にすることで、スマートな雰囲気を演出してくれる。

定番のブランドモデルを身に着ける
40代になって仕事上でのポジションが変わってくると、周囲から見られたり会社のトップに近い上司と接したりする機会が増えるだろう。そのため40代は、周囲の目を意識した腕時計選びが必要になってくる。また、「ビジネスマンは腕時計を身に着けるのがマナー」と考える人も少なくない。社会人にとってタイムマネジメントは基本であり、腕時計はビジネスパーソンとしての必需品と言えるからだ。

もちろん、単に時間を確認するだけならスマートフォン1台で事足りる。

しかし、上司や取引先によっては、スマートフォンを見て時間を確認するということは、マイナスなイメージを与えてしまう可能性もある。

40代は社会人として一定のビジネスマナーが求められる年齢でもあるため、より一層ビジネスマンとしての礼儀や立ち振る舞いが重要だ。

また、年齢が高くなるほど時計好きの人が多い傾向にあり、周囲が理解しやすいブランドの腕時計を身に着けることで、ときに会話の糸口となったり、顧客と親しくなったりするきっかけにもなるだろう。

知名度の高い定番ブランドの腕時計を身に着けることはステータスを意識したい方にもおすすめだ。

スマートウォッチはマナー違反なのか
IT社会とも言われる現代では、誰もがスマートフォンを持ち歩くようになり、電子決済サービスなども当たり前となってきている。

それに伴い、デジタル機器は進化と普及が進み、ビジネスシーンでスマートウォッチを着用する人も増えてきた。

通知機能や電子決済機能、ヘルスケア機能が備わっているスマートウォッチは、あらゆる面での効率化や健康管理を意識する層が増えた昨今、スタンダードなものとなりつつある。

さらに、スマートウォッチはビジネス向けのモデルも毎年多数登場しており、中高年のビジネスマンがスーツに合わせてスマートウォッチを着用していることも珍しくない。

こういった時代の流れから、ビジネスシーンでのスマートウォッチ着用はマナー違反ではないとの見方が一般的なものとなっている。

しかし、スマートウォッチはスマートフォンと連係しているため、ミーティング中などはSNSをはじめとしたメッセージ用ツールの通知をオフにしておくなどの配慮は必要だろう。

もちろん、年齢が高い上司や取引先と接することが多い40代は高いコミュニケーションスキルが求められる。その点では、前述したように知名度の高いブランドの腕時計を身に着けていれば、相手とより近い関係を築けることもあるだろう。

つまり、ビジネスシーンにおいて相応の時計を着用するということは、ビジネスマンにとっては良い選択と言える。

40代男性におすすめの時計ブランド6選
40代の男性には、ビジネスの場やパートナーの前でも格好がつく、品格を持ったブランドを身に着けてほしい。そこで、40代男性におすすめのブランドを紹介する。

ロレックス
デイトジャスト 41
ロレックス「デイトジャスト 41」Ref.126300
ホワイトのラッカーダイアルと、耐久性を備えつつも艶やかな表情を持つオイスタースチールケースを組み合わせ、シンプルで洗練された雰囲気を放つ3針モデル。自動巻き(Cal.3235)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。オイスタースチールケース(直径41mm)。100m防水。
人気のロレックススーパーコピー 代引き専門店、誰もが知る高級時計ブランドだ。知名度、実用性、デザイン性など、あらゆる面において傑出しており、幅広い年代の男性から絶大な人気がある。

特に、ロレックスの中でもバリエーションが一番豊富である「デイトジャスト」は現行モデルから生産終了モデルまで幅広く人気があり、デイトジャストは世界でもっとも多く販売されている。

ロレックスの腕時計は頑丈で防水性能も高いモデルも豊富にラインナップされているので、あらゆる用途に対応していることもポイントだ。

次いで複数のエリアを同時表示できる「GMTマスター II」も人気であり、飛行機で海外へ赴くことの多いビジネスマンからは重宝されている。

オメガ
スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル マスター クロノメーター
オメガ「スピードマスター ムーンウォッチ」Ref.310.30.42.50.01.001
デザインは1969年の月面探索で着用された第4世代ムーンウォッチに着想を得つつ、コーアクシャル マスター クロノメータームーブメントCal.3861を搭載し、優れた耐磁性を備えた時計へとアップデートした、2021年発表の現行モデル。手巻き(Cal.3861)。26石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径42mm、厚さ13.2mm)。50m防水。107万8000円(税込み)。
オメガもロレックスと同様、製品の質やデザイン性で高い評価を得ている時計ブランドだ。

オメガは高級時計としての歴史も古く、いつの時代でも色褪せない人気と技術力の高さがある。

オメガの腕時計は洗練された高級感とスポーティーな雰囲気を兼ね備えたデザインが魅力的だ。

ビジネスシーン、カジュアルシーンの両方でなじむため、40代男性に最適な1本が見つかることだろう。

中でもブランドを代表する「スピードマスター」は、NASAの月面着陸プロジェクトでも採用された実績を持っているだけではなく、デザインのバランスも良く、どんな服装にもマッチするだろう。

パネライ
ルミノール マリーナ PAM01312
パネライ「ルミノール マリーナ」Ref.PAM01312
視認性に優れたサンドイッチ構造のダイアルや、9時位置にレイアウトされたスモールセコンドなど、「ルミノール マリーナ」の特徴は踏襲しつつ、独自素材であるAISI 316L 1.4441ステンレススティールをケースに用い、耐食性も向上させている。自動巻き(Cal.P.9010)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約3日間。SSケース(直径44mm)。30気圧防水。132万円(税込み)。
パネライは、1860年に創設されたフィレンツェの時計店を出自とし、その後は軍用時計をイタリア海軍に供給してきた歴史をもつブランドだ。

長らく軍用時計を製作したパネライだが、1993年からは一般向けの時計販売を開始した。

独自のリュウズプロテクターに代表される、丸みを帯びた特徴的なデザインはオンオフを問わずに着用できる腕時計として40代男性に人気だ。

ブランドの代表的なモデルである「ルミノール マリーナ」は、スポーティーなルックスで支持を獲得しており、元々が軍事用途に開発されていたため、無駄を削ぎ落したシンプルな見た目になっている。

マッシヴなプロポーションだが、スーツとの相性も抜群の1本だ。

ブライトリング
ブライトリング クロノマット B01 42 Ref.EB0134101M1E1
ブライトリング「クロノマット B01 42」Ref.EB0134101M1E1
独自のルーローブレスレットやライダータブ付きのベゼルを備え、1983年に開発されたフレッチェ・トリコローリ・クロノグラフの佇まいを想起させながらも、モダンなプロポーションへと進化。力強いデザインながらも、心地よい着用感が得られる。自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。Tiケース(直径42mm、厚さ15.1mm)。200m防水。176万5500円(税込み)。
ブライトリングは「時計ではない、(航空用)計器である」「プロのための計器」をモットーに、他ブランドとは一味違う個性を持った腕時計を展開している。

歴史的に航空業界とのつながりが強く、コックピットウォッチやストップウォッチを主力製品とし、第一次世界大戦で航空技術が発達したことでそのニーズが急増した。

現在でもパイロットウォッチやダイバーズウォッチを得意とし、幅広い層の男性陣から高い人気を集めている。

また、プロフェッショナルパイロット向けの腕時計として「エアロスペース エヴォ」や「エマージェンシー」が発売されており、他社とは違った路線で存在感を示している。

そんなブライトリングからは数多くの名作腕時計が登場しているが、中でも代表作である「クロノマット」コレクションは絶大な人気を誇る。

かつてはカジュアルな印象のあったクロノマットだが、2020年にリニューアルしてからは、スタイリッシュかつシンプルな佇まいとなり、スーツにもよく似合うため、40代のビジネスパーソンにふさわしい腕時計と言えるだろう。

グランドセイコー
エボリューション 9 コレクション SLGH005
グランドセイコー「エボリューション 9 コレクション」Ref.SLGH005
2020年に発表されたグランドセイコーの新世代ムーブメントCal.9SA5を搭載したモデル。3万6000振動/時のハイビートと約80時間のパワーリザーブを両立したムーブメントはもちろん、“白樺”と称される独特のパターンとカラーリングを備えたダイアルや、「セイコースタイル」を進化させた「エボリューション 9」スタイルを持った外装など見どころの多い傑作機である。自動巻き(Cal.9SA5)。47石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径40mm、厚さ11.7mm)。10気圧防水。127万6000円。
グランドセイコーは、日本を代表する国産時計セイコーが展開している高級時計ブランドだ。

繊細かつシンプルなデザインや機能性の高さからは、日本の美意識が感じられ、幅広い年齢層から支持を得ている。

メイド・イン・ジャパンらしい細部まで至る作り込みは、高級時計の本場であるスイスを凌駕するほどのクォリティーで、海外からの人気も非常に高い。

グランドセイコーの腕時計は30万円前後から購入できるモデルもラインナップされているのが特徴で、価格設定が広く予算で選びやすいのも大きな特徴だろう。

シンプルで洗練されたデザインのモデルが多く、また優れた実用性を備えることで普段使いに適しており、40代男性にとって1本所有しておいて損のない腕時計ブランドである。

IWC
ポルトギーゼ・クロノグラフ
IWC「ポルトギーゼ・クロノグラフ」Ref.IW371605
IWCの代表的なコレクションが「ポルトギーゼ」だ。1939年、ふたりのポルトガル商人がIWCに「マリンクロノメーターに匹敵する腕時計」をオーダーしたことをルーツに持つ。懐中時計用の高精度なムーブメントを載せ、文字盤も懐中時計の意匠を転用したため大きい文字盤は見やすかったが、当時としては非常に大ぶりなケースを持つに至った。しかし現在ではこの大きさ、視認性の良さ、そしてシンプルながらアイコニックな文字盤デザインが、本コレクションの大切な特徴となっている。自動巻き(Cal.69355)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約46時間。SSケース(直径41mm、厚さ13mm)。3気圧防水。123万7500円(税込み)。
1868年、アメリカ出身の時計職人フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズがスイス・シャフハウゼンに創業したIWC。創業当時から近代的な生産スタイルを取り入れ、アメリカ市場向けに高品質なムーブメントを供給していた。そんな歴史を象徴するようにIWCは、スイスブランドでは珍しく、「International Watch Company(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)」と、英語表記の社名を冠している。

そんなIWCは、40代男性が選ぶのに好適なコレクションを多数展開している。「ポルトギーゼ」や「パイロット・ウォッチ」「ポートフィノ」「インヂュニア」など、エレガントで洗練されたデザインを有すると同時に、堅牢で信頼性の高いムーブメントを搭載し、かつ日常的な防水性も備えた実用的なタイムピースは、オンオフ問わずさまざまなシーンに対応することを求められる40代にとって、1本持っておけば活躍してくれる存在であるためだ。

また、同じコレクションの中でもバリエーションが豊富なので、自身の好みやファッションに合わせて選ぶという楽しみもあるだろう。

40代だからこそふさわしい時計を見つけよう
40代は、会社でもそれなりの地位に就く年齢だが、自分にふさわしい時計が分からず困っている人もいるだろう。なぜなら40代にとっての腕時計は、時間を知るためだけのツールではないからだ。

自分の個性やステータスを表すためのアイテムでもあるが、それゆえに自身が置かれている地位や年齢を考慮する必要がある。

周囲の目に触れる機会が多いからこそ、自分の好みだけではなく、周囲の目を意識した腕時計選びが必要になる。

この記事が自分にぴったりの腕時計に出合える一助になれば幸いだ。

1960年代のデザインを現代にアップデートさせた「プレザージュ スタイル60’s」に、パステルトーンの新色が登場した。

ミッドセンチュリー(昭和)の空気を思わせるパステルトーンと、実用性を兼ね備えたレトロな意匠が、ヴィンテージファンはもちろん、デイリーユースの腕時計を探す新たな層にも訴求する1本だ。

セイコー「プレザージュ スタイル60’s」Ref.SARY265
自動巻き(Cal. 4R35)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ12.0mm)。5気圧防水。7万3700円(税込み)。2025年5月23日発売

「クラウン クロノグラフ」調デザインモデルにパステルカラーが追加
セイコーは、1960年代の雰囲気を醸し出す「プレザージュ スタイル60’s」に3つの新作モデルを追加し、コレクションを拡充する。プレザージュ スタイル60’sは、1960年代という象徴的な時代にインスピレーションを得つつも、時代を超えたデザイン、柔らかな色調、メタリックなアクセントを融合させることで、現代的な表情を見せている。

時計界で大きな躍進が見られた1960年代
1960年代は、社会的・文化的・技術的に変革の時代であった。時計業界においても、それは革新と大ぶりなデザインが花開いた時期であり、特に機械式時計やクロノグラフが隆盛を極めた。

ロレックス時計コピー 代引き、オメガ、ホイヤーといった名だたるブランドは、アイコンとなるモデルが次々と生まれ、その地位を確立していった。1957年に誕生したオメガ「スピードマスター」は1969年の月面着陸で着用されたことでその地位を確かなものにした。加えて、自動巻きクロノグラフの初開発競争などが代表例として挙げられるだろう。ちなみに、この競争においてセイコーも重要な役割を果たしている。

日本初のクロノグラフウォッチ「クラウン クロノグラフ」
セイコーは、この時代に画期的な技術と、手頃な価格の腕時計で革新をもたらした。1964年、同社は東京オリンピックに合わせて、日本初のクロノグラフ機能付き腕時計「クラウン クロノグラフ」を発表。同大会の公式タイムキーパーも務めた。

クラウン クロノグラフは、当時の一般的な他社製クロノグラフとは一線を画すデザインで、サブダイアルを採用せずに、中央に配されたクロノグラフ秒針と両方向回転ベゼルを用いて経過時間を測定する。スモールセコンドが搭載されていないため、クロノグラフであるにもかかわらず、3針時計としての端正なスタイルを維持していたモデルだ。

「クラウン クロノグラフ」にオマージュを捧げた「プレザージュ スタイル60’s」に新色登場
今回発表された「プレザージュ スタイル60’s」の新作は、この名作の意匠を現代に再解釈したものだ。緩やかにカーブしたベゼル、面取り加工されたインデックス、剣型の大胆な形状の針など、クラウン クロノグラフに対するオマージュが随所に見られる。加えて、6時位置には日付表示が配置され、ダイアルに対称性をもたらしているのだ。なお、このモデルはクロノグラフモデルではなく3針モデルである。

SARY267
セイコー「プレザージュ スタイル60’s」Ref.SARY267
自動巻き(Cal. 4R35)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ12.0mm)。5気圧防水。7万3700円(税込み)。2025年5月23日発売
ダイアルはドーム型のハードレックスガラスで覆われ、色調は1960年代のファッションやインテリアに見られた柔らかなパステルカラーを想起させる。アイスグリーンのRef.SARY265、シルバーバイオレットのRef.SARY267、ゴールデンイエローのRef.SARY269の3色展開で、レトロな雰囲気に洗練された現代的ニュアンスを添えたものだ。

3モデルともケースはステンレススティール製で、直径39.5mm、高さ12mm。5気圧防水性能を備え、裏蓋はトランスパレント仕様。ムーブメントは自社製自動巻きムーブメントCal.4R35で、約41時間のパワーリザーブと秒針停止機能を有する。

SARY269
セイコー「プレザージュ スタイル60’s」Ref.SARY269
自動巻き(Cal. 4R35)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ12.0mm)。5気圧防水。7万3700円(税込み)。2025年5月23日発売
Ref.SARY265とRef.SARY267にはステンレススティール製ブレスレットが装着されており、Ref.SARY269にはレザー製ストラップが付属する。

パテック フィリップ ノーチラス・クロノグラフ Ref.5980がホワイトゴールドで復活

今年の初め、パテック フィリップはコレクターからの人気が高いノーチラスのひとつであり、文字盤の6時位置に60分積算計と12時間積算計のモノカウンターを備えたローズゴールド製クロノグラフRef.5980Rを製造中止とし、別れを告げた。しかし今回、同モデルはWatches & Wonders 2024でホワイトゴールドをまとって復活を果たした。今作最大の見どころは、パテックがデニムのような質感のストラップにホワイトゴールドのデプロワイヤントクラスプを取り付け、カナディアン・タキシードルックに徹底的にこだわった点だろう。

Patek 5980G
フライバック・クロノグラフを搭載したCal.CH 28-520 C/522を内蔵しており、パテックフィリップスーパーコピー 代引きその姿はスケルトンバックから確認することができる。ケースは30m防水だが、デニムパターンのカーフスキンストラップを濡らしたくはないだろう。ホワイトの夜光塗料が施されたホワイトゴールドのアプライドインデックス、そして水平エンボスが入ったブルーグレーのオパーリンダイヤルはとりわけ人の目を引く。ホワイトメタルの新型ノーチラスをお探しならば、1250万円(税込)のこのモデルがベストかもしれない。

我々の考え
デニムを愛する私の心よ、どうか静まってくれ。私はノーチラスにストラップをつける派閥の人間ではなかったが、ノーチラスのカジュアルかつエレガントなデザインがこのスタイルによくマッチしていることは間違いない。Ref.5980R、とりわけローズゴールドのブレスレットを備えたモデルは中古市場の寵児であったが、レザーアリゲーターストラップのモデルもかなりの需要を誇っていた。よりカジュアルなバージョンに市場がどのような反応を示すのか、興味深いところだ。

Patek 5980G
また、ホワイトメタルの時計は日常的に着用するのにより適していると思うし、スティールではないものの、少なくともツウ好みの時計を所持していると自分自身を納得させることができる。もし手に入れることができるのであれば、1250万円(税込)という価格は十分に魅力的だろう。6時位置のモノカウンター(今作はダイヤルの色と統一されている)は、美しいダイヤルをさらに洗練させる見事なアイデアだ。赤いフォントと赤い針を取り除き、クラシックなモノトーンブルーのデザインを全面に打ち出すことで、より素晴らしいものとなっている。

基本情報
ブランド: パテック フィリップ(Patek Philippe)
モデル名: ノーチラス クロノグラフ(Nautilus Chronograph)
型番: 5980/60G-001

直径: 40.5mm
厚さ: 12.2mm
ケース素材: ホワイトゴールド
文字盤色: 水平エンボスが入ったブルーグレーのオパーリンダイヤル
インデックス: ホワイトゴールドのアプライドアワーマーカー
夜光: あり
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: デニムパターンをあらったブルーグレーの手縫いカーフスキンストラップ(初めから装着)、ファブリックパターンを施したブルーグレーの複合素材ストラップ(付属ストラップ)、ホワイトゴールド製のノーチラス製フォールドオーバークラスプ

Patek 5980G
ムーブメント情報
キャリバー: CH 28‑520 C/522
機能: 時・分・秒表示、デイト表示、フライバッククロノグラフ、モノカウンターに60分積算計と12時間積算計
パワーリザーブ: 最大55時間
巻き上げ方式: 自動巻き

価格 & 発売時期
価格: 1250万円(税込)
発売時期: 販売中

これらのクロノグラフこそが、ロレックスコレクターにとっての真の聖杯である。

この週末に、モナコ・レジェンド・グループはジョン・ゴールドバーガー氏のコレクションから、ロレックスのスプリットセコンド クロノグラフ8本(12本製造)のうちの1本、Ref.4113をオークションに出品すると発表した。この時計に聞き覚えがあるとすれば、それはロレックスのクロノグラフコレクションの最高峰に位置するからというだけではない。これは彼とのTalking Watchesで、ゴールドバーガー氏がチーズナイフを手に取り、自分のジャケットで拭いてから裏蓋を開けてムーブメントを見せたその時計である。今回市場に新しく出され、カバーロットのひとつなっている。エスティメートは280万ユーロから560万ユーロ(日本円で約4憶6120万~9億2240万円)だ。

Rolex 4113
Ref.4113は、人気のロレックススーパーコピー 代引き専門店がこれまでに製造した唯一のスプリットセコンドクロノグラフであり、ケース形状、デザイン、サイズは、以前にも以後にも見られない独特のものである。またロレックスらしく、この時計の起源に関する情報はブランドからほとんど提供されていない。1942年に製造されたこの時計は、当時としては比較的大きな44mm径のケースを持ち、ユニバーサル A.カイレッリ(この春、モナコ・レジェンド・グループでもそのうちのひとつが出品される)のような、ほかのスプリットセコンドクロノグラフでも見られるバルジュー55 VBRムーブメントを搭載していた。この時計は手首に乗せると非常にフラットで、わずかにドーム型の裏蓋は薄く、ラグは端が細くなった珍しい構造で、それにより着用感を高めている。すべてのロレックスのスプリットセコンドはすべて、051313から051324のシリアルナンバーの範囲に入る。このリファレンスの最高落札記録は、2016年のフィリップス・ジュネーブの“スタート・ストップ・リセット(Start-Stop-Reset)”オークションで落札された240万5000スイスフラン(当時の相場で約2億6455万円)だが、もしかしたら今週末に破られるかもしれない。

Rolex 4113
また、これらの55 VBR時計(ロレックス、ユニバーサルなど)の多くが1940年代にイタリア市場に登場したことも、当然といえば当然だが興味深い。ユニバーサルの時計はイタリア軍用に製造されたもので、イタリア政府が同様の理由で注文し、実際には手に入らなかったのではないかと想像できるが、それはあくまで推測に過ぎない。また、すでに知られている8本のRef.4113の各ダイヤルが、1942年にすべてケーシングされ、仕上げられたにもかかわらず、テキストや印刷において異なっていた理由も不明である。コロネット(王冠マーク)とロレックスのサインはわずかに異なり、テレメータースケール(ブルーで印刷されたとされる)はそれぞれ異なる色あせ方をしている。フィリップスのアーサー・トゥーショ(およびHODINKEEの同窓生)は、このRef.4113と、2019年にフィリップスでオークションにかけられた最後のものとの比較について詳しい分析を行っており、その内容はここで読むことができる。またスティールとローズゴールドのツートンカラーケースを持つRef.4113も確認されている(これはサンドロ・フラティーニ氏の『My Time』という書籍に掲載されている)。

Rolex 4113 John Goldberger
ジョン・ゴールドバーガー氏。彼のロレックス Ref.4113と、2019年にフィリップスで売却されたそれを手にしている。Photo courtesy Arthur Touchot/Phillips.

確かなことはふたつ。Ref.4113に関する公式情報がロレックスから少しずつ出てきた。ロレックスからの2通の手紙が、Ref.4113の真正性を確認しているのだ。1通目の手紙は1988年に書かれたもので、4年後にロレックスの社長およびハンス・ウィルスドルフ財団の会長となるパトリック・ハイニガーによって署名され、イタリアの小売業者に対してRef.4113の存在を確認したものだ。もう1通は1990年頃、同様の内容でドイツの小売業者に送られ、製造されたRef.4113の正式な製造数が12であることを示していた。

Rolex 4113
Stefano La Motta
ステファノ・ラ・モッタのRef.4113。

確認されているRef.4113のほとんどは、モータースポーツに縁のある一族を通じてシチリア島からもたらされたものである。当時は1万1000ものカーブを持つヨーロッパ最長のクローズド・サーキットレース、“ジロ・アウトモビリスティコ・デ・シチリア”の本拠地であった。同レースは戦時中に中断されたが、1948年に再開され、“タルガ・フローリオ”という別のレースと合併された。これらの時計が初めて公のオークションにかけられたのは、1991年5月15日、クリスティーズ・ジュネーブであり、著名なドライバー、ステファノ・ラ・モッタ、バローネ・ディ・サリネッラ(1920~1951)の家族から委託され、1940年代にラ・モッタがその時計を着用している写真とともに出品された。ゴールドバーガー氏の時計は、1990年代にディーラーを通じて入手され、そのディーラーはタルガ・フローリオにも参加したドライバーから時計を調達していた。イタリア発祥でない唯一の時計は、モータースポーツにゆかりがあるイギリスの家族からのものである。

パルミジャーニ・フルリエの新しいトリック クロノグラフ ラトラパンテの所感

最近、私は新しくデザインされたパルミジャーニ・フルリエのトリック プティ・セコンドを見てきた。この時計はブランドのオリジナルコレクションに属するタイムオンリーウォッチであり、今年のWatches&Wondersで再解釈されて復刻した。しかし、展示会で発表されたのはこのスモールセコンドバージョンだけではない。ブランドはラインナップをさらに充実させるために、新しいスプリットセコンドクロノグラフも発表した。

初期のトリックコンプリモデルは市場ではまだ過小評価されているが、中期のクロノグラフは2次流通市場で高い価格を維持しているのは事実である。トニー・トライナが、チャールズ国王の“コレクターズチョイス”としてゼニスのエル・プリメロムーブメントを搭載したトリック クロノグラフについて書いたときから、私はこれらの時計に注目し始めた。シャネル時計スーパーコピー 代引きつまりトリックをクロノグラフとして捉えるなら、“メモリータイム”(リッチ・フォードンの記事はこちら)と比較しても、この時計はぴったりなのだ。しかもこの時計はブランド外のムーブメントではなく、マニュファクチュールムーブメントを搭載しているのでさらに優れている。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
新しいトリック クロノグラフ ラトラパンテ ローズゴールドは、同ブランドのトンダ PF スプリットセコンドクロノグラフや以前のトンダ クロノール アニヴェルセールにも使用されているCal.PF361ムーブメントを搭載。このムーブメントは18Kローズゴールド製で、高振動数(3万6000振動/時)で動作し、スプリットセコンド用のダブルコラムホイールを備えている。ムーブメントのサイズは比較的スリムな30.6mm径×7.35mm厚で、約65時間のパワーリザーブを持ち、サテン仕上げのオープンワークと手作業で面取りされたブリッジが特徴だ。時計は3時位置に30分積算計、9時位置に12時間計、6時位置にスモールセコンドを配置している。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
以前ローガン・ベイカーは、“これは世界で最も過小評価されているスプリットセコンドムーブメントではないか”と尋ねたことがある。スプリットセコンドクロノグラフ自体非常に珍しいため、その評価は難しいところだ。資金不足のブランドにとって、トゥールビヨン、永久カレンダー、さらにはミニッツリピータームーブメントを購入することはスプリットセコンドクロノグラフよりもはるかに安価である。IWCはRef.3711 ドッペルから最新バージョンに至るまで、バルジュー7750を改良してスプリットセコンドクロノグラフに変えていた。ハブリング²も比較的手頃な価格のラトラパンテを実現している。しかしそれ以外での選択肢は少なく、どちらのクロノグラフムーブメントもパルミジャーニほど優雅にデザインされておらず、スケルトン化もされていない。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
トリックとトンダを区別するのは、そのデザイン哲学と系譜である。ブランドが今年トリックを復刻したと述べたが、“復刻”という言葉はパルミジャーニが行ったことを正確に表していない。過去の記事でも触れたように、パルミジャーニはトリックのデザインで過去を振り返るのではなく、ドーリア式円柱にインスパイアされたフルーテッドベゼルや“トーラス”ジオメトリーのような、いくつかの重要なデザイン要素だけを残している。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
ダイヤルはプティ・セコンドと同様に、手作業でグレイン加工された18Kゴールド製で、“ナチュラルアンバー”仕上げのバラ色がかったブラウンの色合いが特徴だ。またダイヤルはフラットではなくシェヴェ加工され、エッジに向かって傾斜し、ケースと風防の自然な形状にマッチしている。サブダイヤルも滑らかに面取りされ、18KRGのアプライドインデックスが手作業で植字されている。時・分・クロノグラフ秒針は18KRG製で、スプリットクロノグラフ秒針はロジウムメッキされており、カウンターにはスティールが使用されている。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
この時計のデザインには鋭いエッジが一切ない。私は一般的に、大胆なファセットを持つケースを好むが、ケースのデザインを滑らかにするのは難しい。それはしばしば、文字どおり過度に磨かれたようなデザインになりがちになるのだ。ただ新しいトリックは、20年前の時計のように、元の所有者が傷やへこみを取り除こうと過度に磨いたようには見えない。ただスリムでクリーンな印象を与える。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
18KRGのケースは、42.5mm径×14.4mm厚のサイズだ。スプリットセコンドクロノグラフは通常厚みがあり、このモデルも例外ではない。しかしやや短くなったラグにより、より多様な手首にフィットしやすく、またストラップがより鋭く下に落ちるようになっている。トリック プティ・セコンドと同様に、ラトラパンテもサンドゴールドカラーのハンドステッチが施されたヌバックアリゲーターレザーストラップを採用。“プント・ア・マーノ”ステッチというイタリアの裁縫技術のセンスが光る。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
新しいトリック ラトラパンテは、予想どおり限定生産モデルである。このレベルのラトラパンテウォッチを作成する技術的な挑戦は非常に高いものだろう。2024年9月に発売される際には、新しいトリック ラトラパンテを手に入れるチャンスはわずか30回しかない。価格は2128万5000円(税込)であり、RG製のトンダ PF ラトラパンテの962万5000円(税込)と比較しても妥当なラインに思える。正直なところ選ぶとしたら、毎回トンダ ラトラパンテよりも新しいトリックを選ぶだろう。おそらくそのダイヤルの品質と独自性のためだが、過去数年間のトンダ PFラインの賞賛を考慮しても、トンダは注意が必要だ。トリックが再び登場したのだから。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
パルミジャーニ・フルリエ トリック クロノグラフ ラトラパンテ。Ref.PFH951-2010001-300181。直径42.5mm、厚さ14.4mmの18Kローズゴールド製ケース、30m防水。18KRG製ハンドグレイン仕上げのナチュラルアンバーカラー文字盤、18KRG製インデックスと時・分・クロノグラフ秒針、6時位置にスモールセコンド、30分積算計と12時間計、スプリットセコンドクロノグラフ。サテン仕上げのオープンワーク、手作業による面取りが施されたブリッジ、約65時間パワーリザーブ。サンドゴールド製ハンドステッチ入りヌバックアリゲーターストラップ。世界限定30本。価格は2128万5000円(税込)