1960年代のデザインを現代にアップデートさせた「プレザージュ スタイル60’s」に、パステルトーンの新色が登場した。

ミッドセンチュリー(昭和)の空気を思わせるパステルトーンと、実用性を兼ね備えたレトロな意匠が、ヴィンテージファンはもちろん、デイリーユースの腕時計を探す新たな層にも訴求する1本だ。

セイコー「プレザージュ スタイル60’s」Ref.SARY265
自動巻き(Cal. 4R35)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ12.0mm)。5気圧防水。7万3700円(税込み)。2025年5月23日発売

「クラウン クロノグラフ」調デザインモデルにパステルカラーが追加
セイコーは、1960年代の雰囲気を醸し出す「プレザージュ スタイル60’s」に3つの新作モデルを追加し、コレクションを拡充する。プレザージュ スタイル60’sは、1960年代という象徴的な時代にインスピレーションを得つつも、時代を超えたデザイン、柔らかな色調、メタリックなアクセントを融合させることで、現代的な表情を見せている。

時計界で大きな躍進が見られた1960年代
1960年代は、社会的・文化的・技術的に変革の時代であった。時計業界においても、それは革新と大ぶりなデザインが花開いた時期であり、特に機械式時計やクロノグラフが隆盛を極めた。

ロレックス時計コピー 代引き、オメガ、ホイヤーといった名だたるブランドは、アイコンとなるモデルが次々と生まれ、その地位を確立していった。1957年に誕生したオメガ「スピードマスター」は1969年の月面着陸で着用されたことでその地位を確かなものにした。加えて、自動巻きクロノグラフの初開発競争などが代表例として挙げられるだろう。ちなみに、この競争においてセイコーも重要な役割を果たしている。

日本初のクロノグラフウォッチ「クラウン クロノグラフ」
セイコーは、この時代に画期的な技術と、手頃な価格の腕時計で革新をもたらした。1964年、同社は東京オリンピックに合わせて、日本初のクロノグラフ機能付き腕時計「クラウン クロノグラフ」を発表。同大会の公式タイムキーパーも務めた。

クラウン クロノグラフは、当時の一般的な他社製クロノグラフとは一線を画すデザインで、サブダイアルを採用せずに、中央に配されたクロノグラフ秒針と両方向回転ベゼルを用いて経過時間を測定する。スモールセコンドが搭載されていないため、クロノグラフであるにもかかわらず、3針時計としての端正なスタイルを維持していたモデルだ。

「クラウン クロノグラフ」にオマージュを捧げた「プレザージュ スタイル60’s」に新色登場
今回発表された「プレザージュ スタイル60’s」の新作は、この名作の意匠を現代に再解釈したものだ。緩やかにカーブしたベゼル、面取り加工されたインデックス、剣型の大胆な形状の針など、クラウン クロノグラフに対するオマージュが随所に見られる。加えて、6時位置には日付表示が配置され、ダイアルに対称性をもたらしているのだ。なお、このモデルはクロノグラフモデルではなく3針モデルである。

SARY267
セイコー「プレザージュ スタイル60’s」Ref.SARY267
自動巻き(Cal. 4R35)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ12.0mm)。5気圧防水。7万3700円(税込み)。2025年5月23日発売
ダイアルはドーム型のハードレックスガラスで覆われ、色調は1960年代のファッションやインテリアに見られた柔らかなパステルカラーを想起させる。アイスグリーンのRef.SARY265、シルバーバイオレットのRef.SARY267、ゴールデンイエローのRef.SARY269の3色展開で、レトロな雰囲気に洗練された現代的ニュアンスを添えたものだ。

3モデルともケースはステンレススティール製で、直径39.5mm、高さ12mm。5気圧防水性能を備え、裏蓋はトランスパレント仕様。ムーブメントは自社製自動巻きムーブメントCal.4R35で、約41時間のパワーリザーブと秒針停止機能を有する。

SARY269
セイコー「プレザージュ スタイル60’s」Ref.SARY269
自動巻き(Cal. 4R35)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ12.0mm)。5気圧防水。7万3700円(税込み)。2025年5月23日発売
Ref.SARY265とRef.SARY267にはステンレススティール製ブレスレットが装着されており、Ref.SARY269にはレザー製ストラップが付属する。

パテック フィリップ ノーチラス・クロノグラフ Ref.5980がホワイトゴールドで復活

今年の初め、パテック フィリップはコレクターからの人気が高いノーチラスのひとつであり、文字盤の6時位置に60分積算計と12時間積算計のモノカウンターを備えたローズゴールド製クロノグラフRef.5980Rを製造中止とし、別れを告げた。しかし今回、同モデルはWatches & Wonders 2024でホワイトゴールドをまとって復活を果たした。今作最大の見どころは、パテックがデニムのような質感のストラップにホワイトゴールドのデプロワイヤントクラスプを取り付け、カナディアン・タキシードルックに徹底的にこだわった点だろう。

Patek 5980G
フライバック・クロノグラフを搭載したCal.CH 28-520 C/522を内蔵しており、パテックフィリップスーパーコピー 代引きその姿はスケルトンバックから確認することができる。ケースは30m防水だが、デニムパターンのカーフスキンストラップを濡らしたくはないだろう。ホワイトの夜光塗料が施されたホワイトゴールドのアプライドインデックス、そして水平エンボスが入ったブルーグレーのオパーリンダイヤルはとりわけ人の目を引く。ホワイトメタルの新型ノーチラスをお探しならば、1250万円(税込)のこのモデルがベストかもしれない。

我々の考え
デニムを愛する私の心よ、どうか静まってくれ。私はノーチラスにストラップをつける派閥の人間ではなかったが、ノーチラスのカジュアルかつエレガントなデザインがこのスタイルによくマッチしていることは間違いない。Ref.5980R、とりわけローズゴールドのブレスレットを備えたモデルは中古市場の寵児であったが、レザーアリゲーターストラップのモデルもかなりの需要を誇っていた。よりカジュアルなバージョンに市場がどのような反応を示すのか、興味深いところだ。

Patek 5980G
また、ホワイトメタルの時計は日常的に着用するのにより適していると思うし、スティールではないものの、少なくともツウ好みの時計を所持していると自分自身を納得させることができる。もし手に入れることができるのであれば、1250万円(税込)という価格は十分に魅力的だろう。6時位置のモノカウンター(今作はダイヤルの色と統一されている)は、美しいダイヤルをさらに洗練させる見事なアイデアだ。赤いフォントと赤い針を取り除き、クラシックなモノトーンブルーのデザインを全面に打ち出すことで、より素晴らしいものとなっている。

基本情報
ブランド: パテック フィリップ(Patek Philippe)
モデル名: ノーチラス クロノグラフ(Nautilus Chronograph)
型番: 5980/60G-001

直径: 40.5mm
厚さ: 12.2mm
ケース素材: ホワイトゴールド
文字盤色: 水平エンボスが入ったブルーグレーのオパーリンダイヤル
インデックス: ホワイトゴールドのアプライドアワーマーカー
夜光: あり
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: デニムパターンをあらったブルーグレーの手縫いカーフスキンストラップ(初めから装着)、ファブリックパターンを施したブルーグレーの複合素材ストラップ(付属ストラップ)、ホワイトゴールド製のノーチラス製フォールドオーバークラスプ

Patek 5980G
ムーブメント情報
キャリバー: CH 28‑520 C/522
機能: 時・分・秒表示、デイト表示、フライバッククロノグラフ、モノカウンターに60分積算計と12時間積算計
パワーリザーブ: 最大55時間
巻き上げ方式: 自動巻き

価格 & 発売時期
価格: 1250万円(税込)
発売時期: 販売中

これらのクロノグラフこそが、ロレックスコレクターにとっての真の聖杯である。

この週末に、モナコ・レジェンド・グループはジョン・ゴールドバーガー氏のコレクションから、ロレックスのスプリットセコンド クロノグラフ8本(12本製造)のうちの1本、Ref.4113をオークションに出品すると発表した。この時計に聞き覚えがあるとすれば、それはロレックスのクロノグラフコレクションの最高峰に位置するからというだけではない。これは彼とのTalking Watchesで、ゴールドバーガー氏がチーズナイフを手に取り、自分のジャケットで拭いてから裏蓋を開けてムーブメントを見せたその時計である。今回市場に新しく出され、カバーロットのひとつなっている。エスティメートは280万ユーロから560万ユーロ(日本円で約4憶6120万~9億2240万円)だ。

Rolex 4113
Ref.4113は、人気のロレックススーパーコピー 代引き専門店がこれまでに製造した唯一のスプリットセコンドクロノグラフであり、ケース形状、デザイン、サイズは、以前にも以後にも見られない独特のものである。またロレックスらしく、この時計の起源に関する情報はブランドからほとんど提供されていない。1942年に製造されたこの時計は、当時としては比較的大きな44mm径のケースを持ち、ユニバーサル A.カイレッリ(この春、モナコ・レジェンド・グループでもそのうちのひとつが出品される)のような、ほかのスプリットセコンドクロノグラフでも見られるバルジュー55 VBRムーブメントを搭載していた。この時計は手首に乗せると非常にフラットで、わずかにドーム型の裏蓋は薄く、ラグは端が細くなった珍しい構造で、それにより着用感を高めている。すべてのロレックスのスプリットセコンドはすべて、051313から051324のシリアルナンバーの範囲に入る。このリファレンスの最高落札記録は、2016年のフィリップス・ジュネーブの“スタート・ストップ・リセット(Start-Stop-Reset)”オークションで落札された240万5000スイスフラン(当時の相場で約2億6455万円)だが、もしかしたら今週末に破られるかもしれない。

Rolex 4113
また、これらの55 VBR時計(ロレックス、ユニバーサルなど)の多くが1940年代にイタリア市場に登場したことも、当然といえば当然だが興味深い。ユニバーサルの時計はイタリア軍用に製造されたもので、イタリア政府が同様の理由で注文し、実際には手に入らなかったのではないかと想像できるが、それはあくまで推測に過ぎない。また、すでに知られている8本のRef.4113の各ダイヤルが、1942年にすべてケーシングされ、仕上げられたにもかかわらず、テキストや印刷において異なっていた理由も不明である。コロネット(王冠マーク)とロレックスのサインはわずかに異なり、テレメータースケール(ブルーで印刷されたとされる)はそれぞれ異なる色あせ方をしている。フィリップスのアーサー・トゥーショ(およびHODINKEEの同窓生)は、このRef.4113と、2019年にフィリップスでオークションにかけられた最後のものとの比較について詳しい分析を行っており、その内容はここで読むことができる。またスティールとローズゴールドのツートンカラーケースを持つRef.4113も確認されている(これはサンドロ・フラティーニ氏の『My Time』という書籍に掲載されている)。

Rolex 4113 John Goldberger
ジョン・ゴールドバーガー氏。彼のロレックス Ref.4113と、2019年にフィリップスで売却されたそれを手にしている。Photo courtesy Arthur Touchot/Phillips.

確かなことはふたつ。Ref.4113に関する公式情報がロレックスから少しずつ出てきた。ロレックスからの2通の手紙が、Ref.4113の真正性を確認しているのだ。1通目の手紙は1988年に書かれたもので、4年後にロレックスの社長およびハンス・ウィルスドルフ財団の会長となるパトリック・ハイニガーによって署名され、イタリアの小売業者に対してRef.4113の存在を確認したものだ。もう1通は1990年頃、同様の内容でドイツの小売業者に送られ、製造されたRef.4113の正式な製造数が12であることを示していた。

Rolex 4113
Stefano La Motta
ステファノ・ラ・モッタのRef.4113。

確認されているRef.4113のほとんどは、モータースポーツに縁のある一族を通じてシチリア島からもたらされたものである。当時は1万1000ものカーブを持つヨーロッパ最長のクローズド・サーキットレース、“ジロ・アウトモビリスティコ・デ・シチリア”の本拠地であった。同レースは戦時中に中断されたが、1948年に再開され、“タルガ・フローリオ”という別のレースと合併された。これらの時計が初めて公のオークションにかけられたのは、1991年5月15日、クリスティーズ・ジュネーブであり、著名なドライバー、ステファノ・ラ・モッタ、バローネ・ディ・サリネッラ(1920~1951)の家族から委託され、1940年代にラ・モッタがその時計を着用している写真とともに出品された。ゴールドバーガー氏の時計は、1990年代にディーラーを通じて入手され、そのディーラーはタルガ・フローリオにも参加したドライバーから時計を調達していた。イタリア発祥でない唯一の時計は、モータースポーツにゆかりがあるイギリスの家族からのものである。

パルミジャーニ・フルリエの新しいトリック クロノグラフ ラトラパンテの所感

最近、私は新しくデザインされたパルミジャーニ・フルリエのトリック プティ・セコンドを見てきた。この時計はブランドのオリジナルコレクションに属するタイムオンリーウォッチであり、今年のWatches&Wondersで再解釈されて復刻した。しかし、展示会で発表されたのはこのスモールセコンドバージョンだけではない。ブランドはラインナップをさらに充実させるために、新しいスプリットセコンドクロノグラフも発表した。

初期のトリックコンプリモデルは市場ではまだ過小評価されているが、中期のクロノグラフは2次流通市場で高い価格を維持しているのは事実である。トニー・トライナが、チャールズ国王の“コレクターズチョイス”としてゼニスのエル・プリメロムーブメントを搭載したトリック クロノグラフについて書いたときから、私はこれらの時計に注目し始めた。シャネル時計スーパーコピー 代引きつまりトリックをクロノグラフとして捉えるなら、“メモリータイム”(リッチ・フォードンの記事はこちら)と比較しても、この時計はぴったりなのだ。しかもこの時計はブランド外のムーブメントではなく、マニュファクチュールムーブメントを搭載しているのでさらに優れている。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
新しいトリック クロノグラフ ラトラパンテ ローズゴールドは、同ブランドのトンダ PF スプリットセコンドクロノグラフや以前のトンダ クロノール アニヴェルセールにも使用されているCal.PF361ムーブメントを搭載。このムーブメントは18Kローズゴールド製で、高振動数(3万6000振動/時)で動作し、スプリットセコンド用のダブルコラムホイールを備えている。ムーブメントのサイズは比較的スリムな30.6mm径×7.35mm厚で、約65時間のパワーリザーブを持ち、サテン仕上げのオープンワークと手作業で面取りされたブリッジが特徴だ。時計は3時位置に30分積算計、9時位置に12時間計、6時位置にスモールセコンドを配置している。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
以前ローガン・ベイカーは、“これは世界で最も過小評価されているスプリットセコンドムーブメントではないか”と尋ねたことがある。スプリットセコンドクロノグラフ自体非常に珍しいため、その評価は難しいところだ。資金不足のブランドにとって、トゥールビヨン、永久カレンダー、さらにはミニッツリピータームーブメントを購入することはスプリットセコンドクロノグラフよりもはるかに安価である。IWCはRef.3711 ドッペルから最新バージョンに至るまで、バルジュー7750を改良してスプリットセコンドクロノグラフに変えていた。ハブリング²も比較的手頃な価格のラトラパンテを実現している。しかしそれ以外での選択肢は少なく、どちらのクロノグラフムーブメントもパルミジャーニほど優雅にデザインされておらず、スケルトン化もされていない。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
トリックとトンダを区別するのは、そのデザイン哲学と系譜である。ブランドが今年トリックを復刻したと述べたが、“復刻”という言葉はパルミジャーニが行ったことを正確に表していない。過去の記事でも触れたように、パルミジャーニはトリックのデザインで過去を振り返るのではなく、ドーリア式円柱にインスパイアされたフルーテッドベゼルや“トーラス”ジオメトリーのような、いくつかの重要なデザイン要素だけを残している。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
ダイヤルはプティ・セコンドと同様に、手作業でグレイン加工された18Kゴールド製で、“ナチュラルアンバー”仕上げのバラ色がかったブラウンの色合いが特徴だ。またダイヤルはフラットではなくシェヴェ加工され、エッジに向かって傾斜し、ケースと風防の自然な形状にマッチしている。サブダイヤルも滑らかに面取りされ、18KRGのアプライドインデックスが手作業で植字されている。時・分・クロノグラフ秒針は18KRG製で、スプリットクロノグラフ秒針はロジウムメッキされており、カウンターにはスティールが使用されている。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
この時計のデザインには鋭いエッジが一切ない。私は一般的に、大胆なファセットを持つケースを好むが、ケースのデザインを滑らかにするのは難しい。それはしばしば、文字どおり過度に磨かれたようなデザインになりがちになるのだ。ただ新しいトリックは、20年前の時計のように、元の所有者が傷やへこみを取り除こうと過度に磨いたようには見えない。ただスリムでクリーンな印象を与える。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
18KRGのケースは、42.5mm径×14.4mm厚のサイズだ。スプリットセコンドクロノグラフは通常厚みがあり、このモデルも例外ではない。しかしやや短くなったラグにより、より多様な手首にフィットしやすく、またストラップがより鋭く下に落ちるようになっている。トリック プティ・セコンドと同様に、ラトラパンテもサンドゴールドカラーのハンドステッチが施されたヌバックアリゲーターレザーストラップを採用。“プント・ア・マーノ”ステッチというイタリアの裁縫技術のセンスが光る。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
新しいトリック ラトラパンテは、予想どおり限定生産モデルである。このレベルのラトラパンテウォッチを作成する技術的な挑戦は非常に高いものだろう。2024年9月に発売される際には、新しいトリック ラトラパンテを手に入れるチャンスはわずか30回しかない。価格は2128万5000円(税込)であり、RG製のトンダ PF ラトラパンテの962万5000円(税込)と比較しても妥当なラインに思える。正直なところ選ぶとしたら、毎回トンダ ラトラパンテよりも新しいトリックを選ぶだろう。おそらくそのダイヤルの品質と独自性のためだが、過去数年間のトンダ PFラインの賞賛を考慮しても、トンダは注意が必要だ。トリックが再び登場したのだから。

Parmigiani Toric Chronograph Rattrapante
パルミジャーニ・フルリエ トリック クロノグラフ ラトラパンテ。Ref.PFH951-2010001-300181。直径42.5mm、厚さ14.4mmの18Kローズゴールド製ケース、30m防水。18KRG製ハンドグレイン仕上げのナチュラルアンバーカラー文字盤、18KRG製インデックスと時・分・クロノグラフ秒針、6時位置にスモールセコンド、30分積算計と12時間計、スプリットセコンドクロノグラフ。サテン仕上げのオープンワーク、手作業による面取りが施されたブリッジ、約65時間パワーリザーブ。サンドゴールド製ハンドステッチ入りヌバックアリゲーターストラップ。世界限定30本。価格は2128万5000円(税込)

ブライトリングは創立140周年を記念し、プレミエ、ナビタイマー、クロノマットに専用のCal.B19を搭載して発表した。

ブライトリングは、プレミエ、ナビタイマー、クロノマットの3つの人気モデルに、同社初の永久カレンダークロノグラフムーブメントを搭載し、発表した。これらのモデルはすべてブライトリング専用の永久カレンダームーブメントである新Cal.B19によって駆動する。このムーブメントは、ブランドにとって技術的に大きな進歩であり、同社のマニュファクチュールムーブメントにおける15年の進歩を象徴している。

上から順に、プレミエ B19 ダトラ 42、ナビタイマー B19 クロノグラフ 43 パーペチュアルカレンダー、スーパークロノマット B19 44 パーペチュアルカレンダー。いずれも140周年記念の限定モデルである。

Cal.B19はブライトリング初の永久カレンダークロノグラフムーブメントであり、2009年のCal.01で始まった同社のマニュファクチュールムーブメントの系譜に基づいている。それ以来、ブライトリングはGMTやスプリットセコンドなどのキャリバーを導入し、コレクションを強化してきた。Cal.B19は、フルカレンダー(月・日・曜日表示)とムーンフェイズを搭載した独自の永久カレンダームーブメントで、約96時間ものパワーリザーブを誇り、2万8800振動/時(4Hz)で動作する。また同ムーブメントはCOSC認定を受けており、クロノグラフはコラムホイールと垂直クラッチを採用している。これによりクロノグラフの精密なスタート、ストップ、リセットが可能となる。22Kゴールド製の自動巻きローターには、スイスのラ・ショー・ド・フォンにあるブライトリングの歴史的な工場が刻まれている。

人気のブライトリングスーパーコピー代引き専門店は創立140周年を記念して、Cal.B19を搭載した3つの限定モデルであるプレミエ、ナビタイマー、クロノマットを発表した。共通して18Kレッドゴールド(通常は5Nゴールド)のケースを備えており、各140本限定、メーカー希望小売価格は各777万7000円(税込)となっている。さらにこれらの限定モデルは、サファイア製のシースルーバックをとおしてCal.B19を鑑賞できるようになっている。

breitling premier perpetual calendar chronograph
 プレミエ B19 ダトラ 42は、42mmの直径と15.6mmの厚さを持ち、ラグからラグまでの長さは50mmとなっている。RG製ケースのほか3つの限定モデルには同じムーブメントが搭載されているため、ダイヤルレイアウトも共通している。3時位置のインダイヤルには日付とクロノグラフのミニッツカウンター(内側に配された目盛り)が、6時位置には月とうるう年表示(赤い針)が表示される。そして9時位置のインダイヤルには曜日表示とスモールセコンドが表示され、12時位置にはムーンフェイズが配置されている。このデザインはミッドセンチュリーのインスピレーションに基づいており、ムーンフェイズにはスタイリッシュな月面の人が描かれている。ダイヤルはブラックでアラビア数字のインデックスが施され、ブラックのインダイヤルには同心円状の装飾が施されている。外周にあるゴールドの秒目盛りはブラッシュ仕上げだ。ストラップはブラックのアリゲーターで、ゴールドのフォールディングバックルが付属する。

navitimer perpetual calendar chronograph
 ナビタイマー B19 クロノグラフ 43 パーペチュアルカレンダーは直径43mm、厚さ15.6mm、ラグからラグまでの長さは49mmで、プレミエとほぼ同じサイズである。ダイヤルレイアウトもプレミエと類似しているが、これはケースと合わせたRGのダイヤルとインデックスが特徴となっている。またナビタイマーならではのクラシックな計算尺付きベゼルが装備されており、ムーンフェイズはよりリアルな月の描写が施されている。これはナビタイマーがもともと科学的なツールとして設計されたことへのオマージュともいえる。

 最後にスーパークロノマット B19 44 パーペチュアルカレンダーについてだ。RGのケースは直径44mm、厚さ15.3mm、ラグからラグまでの長さは53.5mmである。クォーツ時計が主流だった1983年、ブライトリングはその流れに逆らってクロノマットを発表した。この時計はイタリアのフレッチェ・トリコローリ(アクロバット飛行部隊)のために設計された自動巻きモデルである。ベゼルには15分ごとに刻まれた特徴的なライダータブがあり、ひと目でそれと分かる。数カ月前にブライトリングのヴィンテージウォッチの巡回展を見に行った際、ブランドのヘリテージ部門責任者であるジャンフランコ・ジェンティーレ(Gianfranco Gentile)氏は、イタリアで育った彼にとってクロノマットがすべてであったと語っていた。

breitling chronomat perpetual calendar chronograph
 このシンプルなコメントがクロノマットに対する考えを改めさせた。この時計はよくも悪くも1980年代の象徴だ。少し目立つデザインだが、そのライダータブやルーローブレスレットによって多くの人がすぐに識別できる存在となっている。今回のクロノマット パーペチュアルクロノは、そのルーローブレスレットにインスパイアされたラバーストラップで提供される。

 最後に、各アニバーサリー限定モデルはスエード張りの木製ウォッチボックスに収められ、収納用の引き出しやトラベルポーチ、さらには特別版の書籍『Breitling: 140 Years in 140 Stories(リッツォーリ社、2024年)』が付属する。この書籍はオーナーが購入したアニバーサリーモデルの画像が表紙にデザインされた特別版となっている。

我々の考え
Cal.B19はブライトリングにとって技術的に大きな進歩であり、これを3つの異なるデザインで展開するのは理にかなっている。プレミエはまるで、大きな現代版ユニバーサル・ジュネーブ トリコンパックスのように純粋なミッドセンチュリースタイルのようだ(パーペチュアルカレンダーとして仕上げられているが)。一方でスーパー クロノマットは、スケルトンダイヤルによって現代的で最先端のデザインが強調されている。そしてもちろん、ブランドの象徴であるナビタイマーにもこれは搭載されているのだ。それぞれのモデルは異なるアプローチで仕上げられており、各モデルラインの目的に忠実なデザインがなされている。どのモデルも大振りだが過度に主張しすぎることはなく、まさにブライトリングのパーペチュアルカレンダークロノグラフに求められる特性を体現しているといえるだろう。

breitling navitimer perpetual calendar chronograph
breitling navitimer perpetual calendar chronograph
 一方でパテック フィリップを除くと、永久カレンダークロノグラフの競合はあまり多くない。IWCも過去に同様の価格帯で永久カレンダークロノグラフをリリースしており、さらにハブリング²は約2万5000ドル(日本円で約360万円)でSS製の永久カレンダークロノグラフを製造している(驚くべきことにハブリング²は3万ドル、日本円で約430万円未満でラトラパンテをつくっている)。

 ブライトリングがSS製の永久カレンダークロノグラフを展開するのをぜひ見てみたいと思う。そして、それが140周年記念のあとに登場するかもしれないという期待もある。

 確かにプレミエの限定モデルを見たとき、ユニバーサル・ジュネーブのトリコンパックスを思い浮かべずにはいられなかった。またブライトリングが最近このブランドを買収したことも頭をよぎった。今年の初め、CEOのジョージ・カーン(George Kern)氏が私たちに語ったように、復活したUG(ユニバーサル・ジュネーブ)からの製品発表はまだ少し先の話である。しかしもしプレミエのようなリリースが、ユニバーサル・ジュネーブからのよりエレガントなモデルの基礎を築いているのだとしたら、たとえそれがもっと小さく厚さ15mm以下のモデルであっても、私は文句は言わないだろう。

 だが今のところ、ブライトリングがその印象的な製造能力をさらに強化し続けているのは素晴らしいことだ。

breitling 140th anniversary watch
基本情報
ブランド: ブライトリング(Breitling)
モデル名: プレミエ B19 ダトラ 42 140周年アニバーサリー(Premier B19 Datora 42 140th Anniversary)
型番: RB19401A1B1P1

直径: 42mm
厚さ: 15.6mm
ラグからラグまで: 50mm
ケース素材: 18Kレッドゴールド
文字盤: ブラック
インデックス: アプライドアラビア数字
夜光: あり、スーパールミノバの時・分針
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ブラックアリゲーター、18Kゴールド製フォールディングバックル

モデル名: ナビタイマー B19 クロノグラフ 43 パーペチュアルカレンダー 140周年アニバーサリー(Navitimer B19 Chronograph 43 Perpetual Calendar 140th Anniversary)
型番: RB19101A1H1P1

直径: 43mm
厚さ: 15.62mm
ラグからラグまで: 49.07mm
ケース素材: 18KRG
文字盤: 18KRG
インデックス: アプライドバー
夜光: あり、スーパールミノバの時・分針
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ブラックアリゲーター、18Kゴールド製フォールディングバックル

モデル名: スーパークロノマット B19 44 パーペチュアルカレンダー 140周年アニバーサリー(Super Chronomat B19 44 Perpetual Calendar 140th Anniversary)
型番: RB19301A1G1S1

直径: 44mm
厚さ: 15.35mm
ラグからラグまで: 53.5mm
ケース素材: 18KRG
文字盤: グレースケルトン、ブラックサファイア製クロノグラフカウンター
インデックス: アプライドバー
夜光: あり、スーパールミノバの時・分針
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ルーローブレスレットから着想を得たラバーストラップ、18Kゴールド製フォールディングクラスプ

breitling caliber b19 perpetual calendar chronograph
breitling caliber b19 perpetual calendar chronograph
ムーブメント情報
キャリバー: ブライトリングB19
機能: 時・分・スモールセコンド、永久カレンダー(月・日・曜日・うるう年表示)、ムーンフェイズ、クロノグラフ(30分積算計)
直径: 30mm
厚さ: 8.53mm
パワーリザーブ: 約96時間
巻き上げ方式: 自動巻き(22KRG製ローター)
振動数: 2万8800振動/時
部品点数: 374
クロノメーター: あり、COSC認定
追加情報: コラムホイール、垂直クラッチ式クロノグラフ

価格 & 発売時期
価格: 各777万7000円
限定: あり、世界限定各140本