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本気で遊びたいならコレだ! ロンジンの「手動巻き飛返計時」は、真のマニアのための選択肢

世界有数の規模を誇る名門時計ブランド・ロンジン。そのラインナップは、各価格帯における大衆向けモデルだけではありません。むしろ、ここ最近のロンジンの真骨頂は、「手動巻き飛返計時」といった、マニア垂涎の「ニッチかつハードコア」なモデルを、比較的手が届く価格で提供している点にあります。
約8万円で味わえる「飛返計時」とは?
今回ご紹介するのは、「先行者シリーズ(Spirit)」に登場した飛返計時「手動巻きモデル」です。
ステンレススチールケース、サイズは39.5mm。価格はレザーストラップモデルが38,900元(約80万円)、ステンレススチールブレスレットモデルが40,600元(約83万円)です。
ご存知の通り、ロンジンは2020年に航空機器と復刻時計への敬意から生まれた「先行者シリーズ」を発表して以来、同ブランドの看板モデル・高級ラインとして確立してきました。
その中でも、最もハイエンドな存在がこの「飛返計時」モデルです。そのハードコアさはどこまでかというと、一般的に「飛返機能(フライングバック)」は、ロレックスやオメガの通常のクロノグラフには備わっておらず、宝珀やオーデマピゲといった上位ブランドのモデルにこそ見られる、いわば「高級装備」です。
そんな高級装備を、ロンジンは約8万円という驚異的な価格で提供しているのです。これこそが、まさに「ハードコア」たる所以です。
「手動巻きモデル」がマニア受けする理由
2023年に発表された先行者飛返計時「自動巻きモデル」が、大衆的な使い勝手を追求したモデルだとすれば、今年(2025年)に登場したこの「手動巻きモデル」は、真の時計愛好家(マニア)に向けて作られた一台です。
まず何よりの変更点は、サイズダウンです。
39.5mm × 厚さ13.4mmというサイズは、クロノグラフとしては非常にコンパクトかつ薄型。対照的に、2023年の自動巻きモデルは42mm × 17mmの厚みがありました。見た目は似ていても、そのフィット感は全く別物です。
デザインのこだわり:より一層の「復刻感」へ
見た目の違いも見逃せません。
新デザインのセラミックベゼル:
以前のモデルにはあった「小さな四角形の目盛り」が廃され、ベゼルには45、30、15という「逆数(カウントダウン)」の数字が配されています。もちろん、セラミック素材で夜光処理も施されています。
文字盤の変更:
先行者シリーズのシンボルである「五星マーク(五つ星)」は省かれ、代わりに「天文台公式認定(CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED)」の文字が。また、ケースサイズが小さくなったことで、3時と9時のサブダイヤルが文字盤外周のアラビア数字(2、4、8、10)の一部を覆うように配置されています。
箱型サファイアガラス:
文字盤全体はゴールドトーンで統一され、それに相応しく箱型(エクスクーバー)のサファイアクリスタルガラスが採用されています。これにより、昔の時計のような、独特の復刻感あふれる佇まいが実現しました。
こだわりの「手動巻きムーブメント」
裏返して見ると、そのコンパクトさの秘密が明らかになります。
L792.4 手動巻きムーブメントを搭載。これは、自動巻きモデルに搭載されていたL791から自動巻き機構(ローター)を取り払い、厚みを大幅に削減したモデルです。
ムーブメントの見どころ:上層のブリッジにはジネーブストライプ(波模様)が施され、青色のカラムホイール(柱状輪)や青焼きネジが顔をのぞかせています。
高級機構:アンチショック機構には「双T避震器」を採用。振り子(テンプ)は無卡度(デトネーター)式で、シリコン製遊丝を備え、高い耐磁性能を維持しています。
ちなみに、この手動巻きモデルには「時計表示盤」が省かれています(30分計とスモールセコンドのみ)。これは、飛行士が航続時間を計測する際、30分もあれば十分だったという当時の航空事情を再現しているためです。
総括:ハードコアな1選
公価約8万円という価格帯で、この「手動巻き+飛返計時」という組み合わせを提供するブランドは他にありません。
ステンレススチールブレスレットモデルは、新設計の微調整機構付きフォールディングクラスプ(折り畳み式バックル)を採用しており、着け心地も非常に洗練されています。
ロンジンは近年、この「先行者シリーズ」を通じて、金無垢モデルや包金モデルなど、高価値モデルの投入を増やしています。そんな中で、この手動巻き飛返計時モデルは、機能主義と復刻美学が見事に融合した、「本気の遊び心」を持った一台だと言えるでしょう。

ジャガー・ルクルト Olivecoatがレベルソ誕生の物語を再び紡ぐ「メイド・オブ・メーカーズ™」プログラムの最新コラボレーションを発表します。

レベルソの誕生を称える、ジャガー・ルクルトの 「メイド・オブ・メーカーズ™」プログラムによる新しいコラボレーションは、ウェブコミックデザイナー OLIVECOAT

クラシックアートの限界に挑戦
「メイド・オブ・メーカーズ™」プログラムは、ウォッチメイキングとアートの世界を結びつけ、 創造性、専門性、精度というジャガー・ルクルトの価値観を共有する時計製造以外の分野のアーティスト、デザイナー、職人とのコラボレーションを促進しています。このプログラムでは、クラシックアートを変化のないもの、あるいは過去に縛られたものとして捉えるのではなく、その絶え間ない 改革を強調し、今日の創造性を導き出す源泉として称えることに挑戦します。今日クラシックと呼ばれるものが発表当初は前衛的だと見なされていたのと同様、「メイド・オブ・メーカーズ™」プログラムでは、伝統的な形式や技法が、新しい素材やメディアによってどのように再構成されるかを探求し、過去と現在の対話に新たな視点を提供します。ジャガー・ルクルトの時計職人のように、アーティストたちは限界を押し広げ、新たな地平を開拓しながらも、創造性の基盤としての伝統を尊重し、時計製造とクラシックアートの両方がいかに人間の創造性を表現し、時代の文化を反映して、感情を引き起こすかを浮き彫りにしています。

今日までに、「メイド・オブ・メーカーズ™」コミュニティには、アーティストのザイムーン(スイス)、マイケル・マーフィー(米国)、ギヨーム・マルマン(フランス)、レタリングアーティストのアレックス・トロシュート(スペイン/米国)、パティシエのニーナ・メタイエ(フランス)、ミクソロジスト(バーテンダー)のマティアス・ジルー(フランス)、デジタルメディアアーティストのイーユン・カン(韓国)、ミュージシャンのTØKIO M¥ERS(英国)、マルチメディアアーティストのブレンディ・ワイディンガー(米国)、シェフのヒマンシュ・サイニ(インド)、ストリートライトペインターのロイ・ワン(中国)、調香師のニコラ・ボンヌヴィル(フランス)、デザイナーのハリド・シャファール(UAE)、シェフ・ショコラティエのマチュー・ダヴォワンヌ(フランス/スイス)、アニメーション映画監督のジャッキー・ワン(中国)が登場し、現代ビジュアルアート、ガストロノミー、音楽、香水の世界を展開してきました。今回、Olivecoat(フィリピン)との新たなコラボレーションにより、「メイド・オブ・メーカーズ™」のポートフォリオにウェブデザイン作品が加わりました。

[「メイド・オブ・メーカーズ™」]
「メイド・オブ・メーカーズ™」プログラムは、ウォッチメイキング以外のさまざまな分野のアーティスト、デザイナー、職人たちのコミュニティを一つにまとめます。ウォッチメイキングとアートの間に存在する対話を拡大するこのプログラムは、創造性、専門性、精度といったジャガー・ルクルトを常に定義してきた基本原則を土台としています。このプログラムは、ジャガー・ルクルトの価値を共有し、さまざまに異なる、時には予期せぬ素材や媒体を通じて、表現の新しい形を探求する作品作りをしているワールドクラスのクリエイターたちにフォーカスしています。毎年、ジャガー・ルクルトが世界各地で開催する展覧会に、プログラムを通じて制作された新作が登場し、選ばれたテーマを発展させ、観客がアートや技巧、デザインに関する幅広い話題に加わる新しい機会を作り出します。

現代の視線で描く第9の芸術
コミックストリップは、20世紀半ばにフランス語圏で生まれたバンド・デシネに起源を持つ現代のポップカルチャー現象として広く見なされている一方、連続した絵で物語を語る芸術であるアメリカのスーパーヒーローや日本の漫画は、先史時代の洞窟壁画、ローマ時代の記念碑のレリーフ、中世の挿絵付き写本にまで遡ることができます。
現代漫画の父として認識されているスイスの教師であり、作家、風刺画家であるロドルフ・テプフェールは、19世紀半ばに、吹き出しやオノマトペを初めて用いた枠付きの連続スケッチを発表しました。1964年、フランスの批評家クロード・ベイリーは、「第9の芸術」(neuvième art)という用語を提唱し、漫画を美術の正統な範疇に位置づけました。この文化的認知は、2009年にルーブル美術館が「第9の芸術」をテーマに展覧会を開催したことで改めて確認されました。今日、ウェブコミック(主要なプラットフォームの名前にちなんでウェブトゥーンとも呼ばれる)は、モバイルデバイスに最適化された縦スクロールの連載コミックによって、デジタル画面を通してこのアートを再解釈しています。

ウェブコミックデザイナー
フィリピンのセブ島を拠点に活動するウェブコミックデザイナー、Olivecoatは、手描き、象徴主義、ストーリーテリングといった古典的なコミックのコードと、現代的なデジタルコラージュや実験的なビジュアルを融合させています。ウェブコミック界の才能ある新進気鋭のアーティストであるOlivecoatの作品は、想像力豊かな物語、優しいキャラクターとのやりとり、自意識過剰なユーモアを、独特のパステルカラーと丁寧に作り込まれたコマと組み合わせた表現が特徴的です。

Olivecoatにとって、ストーリーテリングは工芸を超越したものであり、人とつながり、内省し、微細な人間の真実を明らかにする手段です。彼女の作品は、登場人物がまるで実在の人物のように感じられる物語にインスパイアされ、本物のキャラクターダイナミクスに深く根ざしています。「キャラクターダイナミクスが、ページ上のキャラクターというより、まるで現実の人間のように肉付けされているように感じられる番組を観るのが好きで、それが私を突き動かしているのだと思います」と彼女は説明します。「私は常に自分の物語を通して、どのように読者とつながり、彼らが理解されていると感じているかについて、フィードバックを読んでいます。コメントには、『これが普遍的な経験だとは思わなかったが、深く心に響いた』などがあり、それがクリエイターとしてのモチベーションを高めてくれます。」

永遠のアイコンを新たなレンズで語る
ジャガー・ルクルトがOlivecoatに依頼したレベルソのウェブコミックは、ブランドを象徴するタイムピースの一つに新たな視点をもたらすことを目的に、伝統、革新、芸術的な融合を一つにします。現代的なビジュアルストーリーテリングのレンズを通して、このデジタルプロジェクトはレベルソが生まれた本質を捉えつつ、文化やプラットフォームを超えた新たな読者層を魅了します。

アーカイブにインスパイアされたフィクション:レベルソの豊かな歴史的遺産から着想を得たウェブコミックは、その誕生の物語をドラマチックに描き、アーカイブに基づく事実を魅力的なフィクションへと変化させ、より幅広い読者を高級時計製造の世界へと誘います。

東洋的に解釈した西洋の物語:漫画のような東洋の視覚的伝統に影響を受けたグラフィックスタイルによって、レベルソの物語は新鮮な視覚言語を通して再解釈されています。東洋と西洋が出会うというこのアプローチは、2つの文化、2つの美学、そして2つの物語のテンポの間にダイナミックな 対話を生み出します。

時計製造のウェブコミック:このプロジェクトは、モバイルプラットフォーム向けに制作された縦スクロールの連載コミックとして、時計製造のクラフツマンシップをデジタルネイティブのストーリーテリングの領域に持ち込み、第9の芸術の古典的なコードを現代的なフォーマットで蘇らせます。

物語、映像文化、デジタルメディアの革新的な融合を通して、レベルソのウェブコミックは、時計製造のアイコンの遺産を称えるとともに、スクロールするたびに新しい世代の読者に語りかけます。

偉大な物語のメイキング
Olivecoatがジャガー・ルクルトのために制作したレベルソのウェブコミックは、時間、場所、行動という古典的な統一性をエレガントに響かせながら、説得力のあるストーリーテリングの真髄を体現しています。
時代の中のひとコマ:活気あふれる狂騒の20年代と、レベルソ・ウォッチが誕生した記念すべき1931年を背景に、歴史の転換点を捉えています。

場所の感覚:物語は、読者をシームレスに2つの象徴的な場所へと誘います。1つは、時計の革新的なリバーシブルケースの着想源となったインドのポロ競技場、そして2つ目は、クラフツマンシップと精密さによってビジョンに命が吹き込まれるル・サンティエの名高い工房です。

キャラクターの定義:このウェブコミックは、先見の明を持つ起業家セザール・ド・トレーと熟練した時計職人ジャック=ダヴィド・ルクルトという魅力的なキャラクターを中心に、創造性、コラボレーション、不朽の遺産といった時代を超えた物語を描いています。
このアイコン、物語、伝統の融合は、コミックの芸術にもレベルソの精神にも敬意を表するストー リーテリング体験を生み出します。

Olivecoatのウェブコミック『REVERSO』は、2025年10月17日にオンラインで一般公開予定。印刷形式でも製作され、ジャガー・ルクルトから特定のお客様やコレクターへ贈呈されます。

「ウェブコミックデザイナーのOlivecoatとコラボレーションができて光栄です」と、ジャガー・ ルクルトCEOのジェローム・ランベールは述べています。「彼女は生来の才能と独学で培った技を駆使し、古典的な技法を現代的な視点で再解釈するため、『メイド・オブ・メーカーズ™』プログラムにぴったりです。時代を超越した美学と洗練されたストーリーテリングに対する彼女のコミットメントは、ジャガー・ルクルトの価値観と深く共鳴し、彼女はこのプログラムの自然な創造的代弁者となり、クラフツマンシップと革新性を称えるのにふさわしい存在となっています。」

[OLIVECOAT]
フィリピンのセブ島で生まれ、現在も同じ地で活動しているOlivecoatは、ウェブコミック(ウェブトゥーンとも呼ばれる)の世界の新星として認識されています。独学で学んだ彼女の繊細でありながら表現力豊かなアートスタイルは、強い物語の感覚と融合し、世界中で熱狂的なファンを獲得しています。彼女は13歳のとき、感情の探求として、また想像の中に安全な空間を作り出す方法として絵を描き始めました。妹と一緒に、その後4年間かけて初の公開ウェブトゥーン『Honbarian』となる作品の草稿を作り上げました。しかし、彼女はまず、 プロとして回り道をします。インテリアデザインを専攻して卒業し、10年間デザイン事務所を経営して成功しましたが、これは、空間感覚と視覚的構成力を磨く経験となりました。新型コロナウイルスによるロックダウンによって、世界中で活動がストップした時、彼女は初心に戻り、古いiPadを手に取り再び絵を描き始めました。それはただ、10代の頃の物語を完結させるためのものでした。しかし、2021年、Webtoon Canvasで『Honbarian』の第1話をOlivecoat名義で発表すると、急速にフォロワーを増やし、継続的に創作活動を行うことになります。2022年にはスピンオフ・コミック『Orchard House』を発表し、その後グラフィックノベルも完成しました。

セイコー 5スポーツが、38mm径の新型SKX スポーツ スタイルを発表。

セイコーが36mmの新型セイコー 5スポーツ フィールドウォッチシリーズを発表してから1カ月も経たないうちに、同じくダウンサイジングされ親しみやすいデザインとなった、新しいセイコー 5スポーツを発表した。新たに4つのモデルで38mmを実現した、セイコーの人気シリーズのひとつである100m防水の“SKX スポーツ スタイル”だ。今回はより多くの人の手首にフィットするようなラインナップとなった。

セイコー 5スポーツ、ティールのSBSA229
今回発売されるのは、ブラックのSBSA225(海外版はSRPK29。以下同様)、シャンパンのSBSA227(SRPK31)、ティールのSBSA229(SRPK33)、そしてオレンジのSBSA231(SRPK35)である。4型ともすべて直径が38mm、厚さは12.1mm、ラグからラグまでは44.2mmというサイズだ。またスティール製ブレスレットにラグ幅20mmの貫通ラグ、100m防水(ねじ込み式ではないリューズ)、逆回転防止付きの回転ベゼルを装備している。

この新しいセイコー 5スポーツは、長らく生産が中止となっていた38mm径のSKX013と全体的な雰囲気が似ている。SKX013は、数年前にセイコー 5スポーツが再開、一新された際に確立した、見た目がSKX007(SKX013の前身モデル)のような(そしてその多くを感じられる)ルックスながら、実際のダイビングウォッチではないコレクションのフォーマットを踏襲したモデルだ(ねじ込み式ではないリューズ、ベゼルの目盛り、標準的な200m防水機能)。

セイコー 5スポーツ、ティールのSBSA229と、オレンジのSBSA231
SKXと同じように、また最近登場したチューダー ブラックベイ54(直径37mm)のように、新型セイコー 5スポーツの38mm径という調整は些細なものではない。単に大きなモデルが大きすぎると感じている人たちに、特別な魅力を与えることだろう。それ以外の様式は基本的に変わっていないため、小さい時計を望んだからといって何が変わるというわけではない。セイコーはより小柄な人の手首にフィットするように、また、スポーツウォッチの小振り化の流れに沿うように、サイズを小さくしたのだ。

セイコーの定番ムーブメントである4R36(ハック機能、自動巻き、デイデイト表示、約41時間パワーリザーブ)を搭載した、これらの新型モデルの価格は各4万700円(税込)だ。

我々の考え
SKXシリーズ(007、013やその他)のスタイルと美学の伝統を、より多くの人の手首にも伝える。これはセイコー 5スポーツのラインナップとして、素晴らしい取り組みだと思わないだろうか。セイコーが、初代SKXが持っていたダイバーズウォッチとしてのスペックを捨ててしまったことは今でも残念に思っているが、実はダイバーズウォッチ購入者の多くは、ダイビングできるか否かを重要視しているわけではない。

ツールウォッチとしての姿かたちを重んじている僕の偏見(総論、ジェームズ)を除けば、この価値観は非常に強力であり、チューダーなどのブランドで過去数年間に見られた同様の展開とも一致している。彼らが勝利を収めた方程式、41mm径のブラックベイという、本格ダイバーズウォッチのスペックを維持しながらも徐々にサイズを小さくして提供し、そしてさらなる大きな成功を収めたブランドだ。

セイコー 5スポーツ、ブラックのSBSA225と、シャンパンのSBSA227
この4本のリファレンスに限って具体的に言えば、僕はセイコーの定番であるブラックバージョン(クラシックセイコー)と、SBSA227のサンドシャンパンのカラーリングがとても気に入っている。ダーク&グレーのベゼルと、それに呼応するインデックス、針のセット(ティールのSBSA229やオレンジのSBSA231にはない魅力がある)を備えているほか、ブレスレットとの相性もよく、ハンサムでちょっと珍しいカラーリングはさまざまなストラップとのミックスマッチも楽しめそうだ。

そして最後に、(SKXは別として)スペックはしっかりしていて価格も納得のいくものであり、幅広い層のオーナー(ベテラン、新人、老若男女問わず)を魅了するサイズだ。セイコー 5スポーツが小振りなスポーツウォッチを手がけてきた歴史と、それを簡単につけられるセイコーのファンとしては、現代のセイコー 5スポーツのラインナップにとって、この価格帯ながらセイコーの幅をさらに広げることに成功したとしか思えないほど、かなり発展を遂げたと思うのだ。いい出来栄えの時計だ。

基本情報
ブランド: セイコー 5スポーツ(Seiko 5 sports)
モデル名: SKX スポーツ スタイル(SKX Sports Style)
型番: ブラックのSBSA225(海外版ではSRPK29。以下同様)、シャンパンのSBSA227(SRPK31)、ティールのSBSA229(SRPK33)、オレンジのSBSA231(SRPK35)

直径: 38mm
厚さ: 12.1mm
ラグからラグまで: 44.2mm
ラグ幅: 20mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: ブラック、シャンパン、ティール、オレンジ
インデックス: アプライド
夜光: あり、針・インデックス(セイコー製ルミブライト)
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: SS製ブレスレット、ワンプッシュ三つ折れ方式クラスプ、ダブルロック中留

セイコー 5スポーツ、オレンジのSBSA231
ムーブメント情報
キャリバー: 4R36
機能: 時・分表示、センターセコンド、日付・曜日表示
パワーリザーブ: 約41時間
巻き上げ方式: 自動巻き(手巻きつき)
振動数: 2万1600振動/時
石数: 24

価格 & 発売時期
価格: 各4万700円(税込)

ファンに人気のある時計にいくつか手を加えたことで、

パルミジャーニ・フルリエは今絶好調だ。その理由は、パルミジャーニが2週間前にスティール製と18Kローズゴールドの両方で発表した、新しい42mmのトンダ PF スポーツ クロノグラフ(それと3針のトンダ PF スポーツ オートマティック)を見れば一目瞭然だ。このクロノグラフはトンダ GTシリーズよりも薄いが、ほかのトンダ PF クロノグラフよりも(12.4mmに対して)12.9mmとわずかに厚い。このラインの真髄ともいえるケースシェイプとラグは、これまでのPF クロノグラフによく似ている。全体的な変化はかなり小さいが、せっかくうまくいったその成功になぜ手を加えてしまうのか?

グイド・テレーニ(Guido Terreni)氏がパルミジャーニ・フルリエのCEOとして指揮を執りはじめたこの数年のあいだで、ブランドに新しい息吹が吹き込まれたように思える。まあ今や時が経っても色あせないブルガリ オクト フィニッシモが発売されたとき、テレーニ氏がブルガリの指揮をとっていたのだからそれほど驚かないが、それでも2回やって2回とも成功するのは当たり前ではない。

どういうわけか、テレーニ氏とチーム(自身の名を冠したミシェル・パルミジャーニ氏を含む)の手により元の地位へと返り咲き、ブランドは再び脚光を浴びることになった。テレーニ氏はブランドが一本調子にならないよう、ブランド全体のラインナップを充実させることを意識していると話してくれたが、トンダコレクションは最もポテンシャルが高いゆえに改善が急務だった。

彼は間違っていなかった。2020年にトンダ GTを、2021年にトンダ PFとしてトンダシリーズを再デザイン・再発売させたことで、パルミジャーニに対する市場の関心を再び高めた。その理由は、新しいスポーツモデルのようにリリースされるたびに明らかになっている。

トンダ PF スポーツ クロノグラフに焦点を当てると、一見して最も明らかな変更点はストラップで、これはトンダとトンダ GTモデル(および少数の変わったトンダ PF)で最もよく見られるオプションである。この場合、時計には手作業で縫い合わせたコーデュラ加工のラバーとデプロワイヤントクラスプが付属。ストラップはケースのラグのあいだにシームレスに収まっているが、ストラップを交換するために必要に応じて裏側から取り外すことができる。

夏にメタルブレスレットからラバータイプに交換するのが好きな人にとっては、このオプションはかなりうれしいものだろう。一方、私は夏のベタベタした時期を金属製のブレスレットで過ごしているため、パルミジャーニチームに質問をしてみた。新しい時計にトンダ PFのメタルブレスレットを付けることはできるか? と。はい、と言われたが、でもそれは彼らが目指していたスポーティさのポイントに合っていたのだと思う。

時計内部にはCOSC認定ムーブメントのPF070を搭載する。このムーブメントは、これまでのトンダ PFクロノグラフに搭載されていた時・分・スモールセコンド、日付表示、クロノグラフを備えた完全一体型のクロノグラフであるパワーリザーブは従来どおり(約65時間)で、振動数(3万6000振動/時)、直径、厚さ、石、部品点数なども以前のものと同様だ。手作業で仕上げられたエッジの面取り、コート・ド・ジュネーブ装飾の見栄えも美しい。クロノグラフのプッシャーは均等な押し心地で、作動が成功したことがわかる満足感がある。実際のところ、(厳密にこれはPF070/6710だが)唯一の違いは(フェラーリ・250GTOにインスパイアされた)異なるローターであり、それ以外はすべて同じである。

外装の仕上げも素晴らしく、ポリッシュ仕上げとサテン仕上げがされたSSまたは18KRGを用意。しかしブレスレットがもたらす“輝き”がないストラップのほうが、そのすべてがもう少し静かでエレガントに感じられる。

もうふたつある大きな変化は、ダイヤル側から見てよくわかるものだ。おそらく、この時計の最も“スポーティ”な要素は、パンダダイヤルへの移行だろう。文字盤のメイン部分にはブランドのクル・トリアンギュレールパターンのギヨシェを施しているが、インダイヤル(ランニングセコンド、30分積算計、12時間積算計)はよりマットなブラックを採用している。一方、ベゼルのローレット加工には65カ所の切り込みがある。ブランドはこの切り込みが光をより効果的に演出し、時計を少し大胆にしていると述べている。正直にいうと、私自身は気づかなかった。オリジナルのトンダ PFベゼルの切り込みの正確な数や美的感覚まで知っている人がどれだけいるだろう?

針はケースの色と一致しているが、実際にはSSバージョンと同じ金属ではない。実際には、18Kゴールド製ロジウムメッキのスケルトンデルタ針を使用しており、上部にブラックの夜光塗料を塗布している。またクロノグラフ針にはロジウムメッキのSSが使われている。RG製ケースの場合は針もRG製だが、クロノグラフ針はRGメッキのSS製となっている。すべての夜光はブラックのスーパールミノインデックスと調和している。

おそらくいちばん目立つのは、残念ながら日付表示窓だろう。私の好みでは、このブランドは日付ウィンドウの色を文字盤に合わせて、よりよいバランスを保つことができたはずなのだ。

ここで少し触れておきたいのは、このブランドがリリースした3針のトンダ PF スポーツ オートマティック 40mmの日付が、ダイヤルの6時位置にあるということだ。仕上げは同様に全体的に素晴らしいが、クロノグラフ特有のスポーティさが欠けている。ドレッシーではないが、スポーティともいい難い時計だ。

それではこれらの新しいスポーツモデル、特にクロノグラフについて詳しく説明しよう。SS製の場合、価格は415万8000円だ。ただRGの場合、720万5000円(ともに税込)とかなり高くなる。ヴァシュロン・コンスタンタンが今年初めに発表した新作、パンダダイヤルのオーヴァーシーズ・クロノグラフが510万4000円(編集注記:発表時は税込で462万円)であるのと比べると、スティール製ウォッチとしては高額である。ただしパルミジャーニの時計は年間の生産本数がはるかに少ないため、個人の好みに左右される面もある。

価格に対する個人的な感情はおいておいて、この時計はトンダ PFコレクションが発展する興味深い姿を表しているように思う。いい製品が軌道に乗ったとき、ブランドが意識しているように見えるのだ。その優れたアプローチとは、このブランドが狙っているような複雑機構の開発(毎年、新しくて斬新なコンプリケーションを発表すること)であり、同時に拡大していく顧客層に幅広い選択肢を提供するために、ラインナップの隙間を静かに埋めているようだ。お金さえあれば、パルミジャーニはトンダ PFを欲しがるすべての人のために何かを用意しようと一生懸命努力している。これに腹を立てるのは難しいのだ。

ブリュー ヴィンテージにインスパイアされたふたつの時計で対決。

手頃な価格のハイブリッドメカクォーツウォッチが、ふたつのヴィンテージの価値を味わわせてくれるが、どちらに軍配が上がるだろう?

私はカッコいい“ハイ/ロー”スタイルが好きだ。本当に大好きなのだ。ジーンズにTシャツ、そしてゴールドのクロノグラフ(欲を言えばパテック 5004Jのようなコンプリケーションがいい)。5004を所有することはないだろうが、男には夢がある。

リストのもうひとつにはロレックス Ref.6263 デイトナのイエローゴールドか、あるいは金無垢のRef.6239がある。正直に言おう。私の史上最高の憧れの時計リストトップ5にはRef.6264 “ジョン・プレイヤー・スペシャル”が入っている。本当に、ゴールドのクロノグラフにブラックギルト文字盤の組み合わせに勝るものはない。

その好例が、PVDゴールドコーティングの316Lステンレススティール製ケースにブラックダイアル、そしてハイブリッドメカクォーツムーブメントを搭載したブリュー・メトリックだ。もちろん本物の18Kゴールドではないが、475ドル(約6万8000円)という価格は、ここ1週間ほど私にとっては痒いところに手が届く値段であり、予算内でなんとかやりくりすることができるものだった。また、この時計はオマージュを適切な方法で表現しており、愛すべきデザインのよさを示唆しながらも独自の個性を放っている。

私はブリューの本拠地であるニューヨークに住んでおり、創業者のジョナサン・フェラー(時計愛好家のあいだでは有名人だ)に会っていたこともあって、ブリューウォッチは以前からよく目にしていた。このブランドが目指している大きなポイントのひとつは、手の届きやすい価格もさることながら、似たような美的感覚に流されがちな時計のなかでブリューを際立った存在としている、まとまりのある独特のデザイン言語にある。それは外部からのインスピレーションを取り入れた場合であっても同様だ。

ブリューの初期のレトログラフは、ジェームズがOne to Watch記事で取り上げたように、エスプレッソショットタイマーという目的に特化したツールだった。(ジェームズがハンズオンで取り上げた)メトリックは、1970年代のヴィンテージオメガの“ジェダイ”クロノグラフに近いモデルだが、ケースとブレスレットの継ぎ目のないデザインで、ヴィンテージゼニスのエル・プリメロ “TVケース”のような丸い文字盤のデザインでもある。ケースは幅36mm、長さ41.5mm、厚さ10.75mmとバランスがいい。理論的には横から見ると“小さい”のだが、これはそうしないとブレスレットとケースの形状が手首を支配しすぎてしまうため必要なのだ。

内部にはセイコーインスツルメンツ(SII)のCal.VK64A メカクォーツムーブメントを搭載している。スムーズなスイープを実現するメカニカルクロノグラフモジュールと、時計全体を駆動するクォーツムーブメントが組み合わされたものだ。

特にヴィンテージ・ゴールドクロノグラフの雰囲気を楽しみたいが、本物には手が出ないという人には、この価格でこの時計に勝るものはないだろう。それとも、この時計に打ち勝つことのできるものがあるだろうか?

私の黒塗り時計好きはよく知られているし、そのことについてとやかく言うつもりもない。だが、そのなかの最高峰はオルフィナが製作したポルシェデザイン クロノグラフ1であることは言っておこう。ヴィンテージの“コーティング時計”コレクションを作ることを夢見ながら、この1年間、何度もそのオリジナルウォッチの購入を検討した。価格はロレックスのどのデイトナよりも、ましてやヴィンテージのゴールドデイトナよりも遥かに手が届きやすいが、ここ数年、私は大きな買い物をするために貯金をしていて手に取ることはなかった。しかしブラックコーティングが施された逞しいスティールケース、経年変化したイエローの夜光、そして印象的なオレンジのクロノグラフ針への思いは変わっていない。

ここで私は問題に直面している。というのも、ブリューがブラックPVD加工を施したメトリックで、オマージュデザインと同じ思慮深いタッチを与え、素晴らしい仕事をしてくれたからだ。コピーではなく模倣がお世辞の最たるものであるならば、ポルシェデザインは顔を赤らめるはずだろう。この時計は豪華装備の新型ポルシェデザイン クロノグラフ1の市場と共食いすることはないだろうが、世の中には新作やヴィンテージのポルシェデザインウォッチには手が届かないものの、私と同じようなものを愛する人は大勢いる。

このふたつのどちらかを選ばなければならないのは、確かに難問だ。公平に見て、ブリュー・メトリックの5つのデザインはどれもしっかりしているが、今回は真っ向勝負で、私は好きなほうを選ぶつもりだ。正直なところ、この原稿を書いている時点でもどちらが勝つかわからない。

というわけで、以下のようにひとつの時計が単体としてどれだけ素晴らしいかはさておき、ディテールのいくつかに取り組んで、地球上で最も分析麻痺に悩まされる人間のひとりある私が勝者を選べるかどうか見てみよう。

まずは私が最も注目する文字盤から見ていこう。ブラックPVDのメトリックでは、深みのあるマットブラックの文字盤に真っ白な文字が浮かび上がり、ポルシェデザインのクロノグラフ1のフォントに似た印象的な印象を与える。また、オレンジの秒針と積算計は、インスピレーションの源となった象徴的なオレンジのクロノグラフ針とマッチしている(すべてのオリジナルモデルがインダイヤルにこれらの針を備えていたわけではないが、それは些細なことだ)。針とアワーマーカーに施された蛍光塗料もヴィンテージウォッチに見られるようなクリーミーな色合いだ。

黒の文字盤はメトリックの全体的なデザインには合うが、ヴィンテージのデイトナにインスパイアされた時計には必ずしも合わない同じフォントが使われている。この場合、それはいいことかもしれないし悪いことかもしれない。私はブリューが独自のデザイン言語を体系化したことに評価しているが、ブラックのメトリックを見たあとにこのフォントを見ると、この時計がアイコンの引用をいかにうまく成し遂げたかを考えさせられる。しかし文字盤はブラックとゴールドのツートンカラーで、それほど煩雑な印象はない。“ジョン・プレイヤー・スペシャル”の雰囲気を出すために外側のトラックをゴールドかシャンパンにしたらどうだろうか。もしかしたら窮屈すぎるかもしれない。いずれにせよ、私は勝者を手に入れた。ブラックに1点だ。

ブレスレットはどちらも素晴らしい。デザインは同じで、ブリューではピンを押し出してリンクを簡単に外すための工具と説明書まで付属している。 これは時計コミュニティに初めて参加する人が購入する可能性のある手頃な価格の時計にはありがたい機能だ。私はいつも工具を置き忘れてしまうので、これも助かる。残念なことに腕毛がブレスレットに絡まるというトラブルがあったが、これは生まれ持ってのことであるし、ほかの時計でもよくあることだ。どちらのブレスレットもサテン仕上げとPVDコーティングが施されている。

ブラックPVDは指紋が目立ちやすく、私はブラックの時計が大好きなのだが、ゴールドモデルのサテン仕上げのブレスレットは光を楽しく受け止めてくれる。そう、これは本物のゴールドではないのだが、いいものを台無しにするつもりはない。ゴールドに1点だ。

着用感に関しては、何よりも“雰囲気”で選ぶのがいちばんだ。理論的には、どちらの時計も同じように着用できる。ケースも同じ。ムーブメントも同じ。文字盤のレイアウトも同じ。だから、自信と威勢のよさが問われるような気がする。私にはそれがあるだろうか?

私のコレクションにはもうひとつ、カシオのワールドタイムというフルゴールドトーンの(ゴールドではない)時計がある。むかしは気に入っていたのだが、所有してから数週間後にはあまり身につけなくなった。50ドル程度なら大きな損失ではないが、派手なゴールドの時計に対する私の理論的な愛がここで試されることになった。私はゴールドのロイヤル オークを毎日身につけ、ブレスレットとケースの強い“しなり”を金属の塊として手首につけると信じたい。だが、この時計を身につけてみるとそうとは思えない。残念ながら黒に1点だ。

そのほかにも検討する価値のある小さなディテールがたくさんある。各ダイヤルには3時位置に小さなレリーフロゴがあり、さりげないが、私はゴールドメトリックのツートーンダイヤルのほうが好きだ。ブラックメトリックのシルバーのサンドブラスト仕上げのプッシャーとリューズはユニークな方法で視覚的なコントラストを高めている。どちらの時計も表面はサテン仕上げとポリッシュ仕上げのコンビネーションだが、ゴールドメトリックはゴールドコーティングのおかげで光をよりよく受け止め、本当に輝いている(文字盤のインデックスも同様だ)。一方、ブラックのコーティングも周囲の環境を少し拾って色を照り返すが、タフで精悍な印象は変わらない。

しかし時計の全体的なベースが同じであるため、ディテールからこのふたつの勝者を選ぶことはできなかった。私はこれを引き分けとし、ブラックメトリックに軍配を上げたい。