ダイバーの理想形は40mm?ブライトリング「スーパーオーシャン」が大迫力で復活
2025年現在、時計業界ではかつての超大径から、程よい存在感の「コンフォートサイズ」への回帰がトレンドです。
かつては44mmが当たり前だったダイバーズウォッチの世界も、時代の変化とともに「ちょうどいい大きさ」へとシフトしています。
そんな中、ブライトリング(Breitling)が年明け早々に送り出した「スーパーオーシャン クルーネーション(SuperOcean Heritage)」のフルモデルチェンジは、まさに「時代の要請に応えた」ベストタイミングのリリースでした。
長らく他社供給のムーブメント(B20)を使用していたこのシリーズが、ついに自社製ムーブメント B31を搭載。そして、何より注目すべきは、40mmという絶妙なサイズ感です。
核心は自社製ムーブメント「B31」
今回のリニューアルで最も大きなニュースは、この「Caliber B31」の搭載です。
B31は、4年をかけて開発されたブライトリング自慢の自動巻きムーブメント。そのサイズは直径28mm、厚さ4.8mmと、従来のB20よりもさらに小さく、薄く仕上げられています。
1. 業界屈指の耐久テストをクリア
ブライトリングはこのムーブメントに対し、社内基準の過酷な「16年間加速老化シミュレーション」を実施しています。
10万回のリューズ操作シミュレーション
345万回のローター回転テスト
6万回の500G衝撃テスト
これらのテストをクリアしているため、実用上の耐久性は折り紙つき。COSC(コンクール・ド・ショモジュール)による認証も取得しています。
2. 高精度な無卡度(カドメツク)構造
調整は振り子上のウェイト(おもり)で行う無卡度構造を採用。従来の快慢針方式に比べて、衝撃による狂いが少なく、長期にわたって精度が安定する設計です。
3. 遊べる透き通るデザイン
4年もかけて自社製化しただけあり、装飾性も格段に向上。自動巻きローターは镂空(ロクロ)加工が施され、板金(メインプレート)にはジ日内瓦波紋(Côtes de Genève)とパールネージュ(Perlage)が施されています。
B20時代とは違い、今回は裏蓋がスケルトン(透き通る)仕様になったため、この美しいムーブメントを存分に楽しむことができます。
40mmという「黄金サイズ」の復活
B31ムーブメントの小型化により、ブライトリングはケースサイズの選択肢を大幅に広げました。44mm、42mmのモデルももちろんありますが、筆者が最も注目したいのは40mm径のモデルです。
厚みの改善: 従来モデル(B20搭載時)は厚みが14mmを超えることもあり、手首の細い方には重厚に感じられることがありました。しかし、B31搭載の40mmモデルは、厚さが11.73mmにまで削り込まれています。
装着感: 40mmは、かつての「潜航者型(サブマリーナ)」や、現代の「50噚」でも採用されている、いわゆる「クラシック・ダイバー」の黄金サイズです。手首にフィットする直径と、現代的な薄さが融合したことで、スポーティでありながらもフォーマルシーンにも通じる「万能サイズ」に生まれ変わりました。
細部へのこだわり
見た目のデザインも、1957年の初代モデルを彷彿とさせるクラシカルな要素を、現代的な技術で再解釈しています。
文字盤: 12時位置の大きな円形と三角形を組み合わせたインデックス、矢じり針(アロー針)と矛型針(ランス針)は、往年の風貌を忠実に再現。
ベゼル: 文字盤と同色のセラミックベゼルを採用し、全体としての一体感が増しています。
リューズ: 通称「キノコ型」の大型リューズは、水中での操作性を重視した設計の賜物です。
総評
今回のモデルチェンジで、ブライトリングは完全に「自走」を開始しました。
「大きすぎるダイバーは苦手」という方でも、この40mmモデルなら、抵抗なく日常使いに取り入れることができるでしょう。
「40mm前後のサイズ感のダイバーズウォッチを探している」「自社製ムーブメントにこだわりたい」「そして何より、昔ながらの味わいのあるデザインが好き」という方にとって、このブライトリング「スーパーオーシャン クルーネーション」は、今年最大の注目株となること間違いなしです。